引越はプロレスか?
そういえば引っ越しの話はどうなったのだ、と思われる向きもあろうが、実は既にめでたく新居決定。来月の移転に向けて、着々と準備は進んでいるのであった。(この夏はアルバム制作と引越の同時進行、加えて論文の執筆や『甘い作曲講座』新版の追加執筆も予定されている。大丈夫なのだろうか……)
で、ついに中目黒は鎗ヶ崎交差点を離れることになったのだが、結局、落ち着き先は渋谷。タクシーでたった1メーターの距離。人間、引っ越しするたびに案外「振り幅」ってのは小さくなっていくものかもしれない。
というわけで、ウェブサイトなど利用して引越会社の見積もりを集め始めているのだが、例によって目利きな妻がさっそく面白いネタを発見。
「あ、これ!『プロレス運輸』ってどう?」
「プロレスって言うからにはやっぱり、屈強なレスラーたちが運んでくれるんじゃないの?レスラーの卵たちが、修業を兼ねて働いているとか…」
妻は「ここにしよう!『プロレス』って名前が良いじゃない」と、既に興奮気味である。彼女は自称プロレスファン、いやプロレスラーファンなのだ。(アントニオ・カルロス・ジョビンの伝記と、マイルス・ディビスの自伝と、アントニオ猪木の自伝が、彼女の三大愛読書だ)
さっそくサイトを調べてみると、寡聞にして知らず、これがなかなかイカした会社ではないか。キャッチフレーズは
引越もプロレス!
いきなり意味がわかりません。(笑)
たたかう引越会社
「たたかう」って、なにと? 荷物と? 不況と? 客と?
トップページにはこんなコーナーもある。
新企画 獣神サンダーライガー
引越し現場に参上 !!
本当に来るとは思わなかった方はこちら(クリック)
クリックしてみると、
お引越し現場に有名プロレスラー参上!
引越しの予定がない人も思わず引越しをしたくなる。そんなレベルの高い企画がついにスタートしました。(中略)新生活スタートの「思い出づくり」にぜひご利用ください。
いや別にそういう種類の「思い出づくり」は必要ないんだけど…。荷物さえ運んでもらえれば。
他にも、
プロレス運輸の合い言葉は“一客入魂”
といった「アストロ球団」の“一試合完全燃焼”を思わせるイイ言葉だの、
プロレスもお引越もパワーだけでは、勝負になりません。テクニックを駆使して、初めて良い仕事ができます
だの、とにかく何でもかんでもプロレスに結びつける世界観が強烈。オンリー・ワンな引越会社であることは確かなようだ。とは言え、実作業はレスラーではなく、あくまで運送のプロが行ってくれるらしいから、安心は安心。 しかし…
「あ、プロレス運輸だ!」遠くからでも一目で分かる、ライガーデザインのトラックやユニフォーム。これはちょっと恥ずかしいのではないか。 新居の前に駐車してると、ジロジロ見られそうで。
きわめつけは、TVCMのキャッチフレーズ。
プロレスラーとは、重いモノを見ると持ち上げたくなる生き物である
……わかりました。お願いします。持ち上げて下さい。
妻はもう「ここ最高!ここにしましょう!」と家中のゴングを鳴らしまくっているが、当方としては当然、見積もり金額やら条件を出してもらってから、こちらにお願いするかどうか検討するつもりです。
ま、面白いからいいのかもしれんけど。