作曲がこんなに

WONO2005-12-24


わかっていいかしら、というタイトルはもちろん、おそれおおくも高橋源一郎さんの『文学がこんなにわかっていいかしら』のもじりだったわけですが、わかっていただくことができたかどうかは当方の力量次第として、とりあえず昨日お集まりいただいた皆様(立ち見も含めて)どうもありがとうございました。クリスマス直前の休日、書店でのセミナーという地味な企画にどれだけお客さんが集まるか不安もあったのですが、結果として、いい感じのイベントになったような。


大学の授業と違って、どういう方がオーディエンスなのかまったくわからないまま講義(?)を行なう、というのはなかなか緊張感あるものです。なかには当方などよりよほどキャリアのある方が聞いてらっしゃらないとも限らない、と同時に、楽譜も楽語もわからない全くの門外漢も参加しているかもしれない。何を基準に語ってよいのやら。


しかし、言葉に詰まった時には我がバンドメンバーが横に控えておる。というわけで、コーナータイトルごとにジングルを演奏したり、プロジェクターで映した実例をその場で演奏したり、「作曲講座」なのに妙に他人の曲ばかり演奏したり(苦笑・でもわかりやすいと思うんですよ誰もが知ってる曲の方が、モデルとしては)と、いやもう、こちらも楽しませていただきました。心残りは、せっかくの書店しかも洋書コーナーなのに、書物を渉猟する時間がゼロだったことぐらいでしょうか。


これはいつものことですが、イベントでいちばん嬉しいのはスタッフがノって、楽しんでくれること。その意味ではスタッフ皆さんも大喜びで(自腹でベルベッツのCDご購入いただいたりして…)今年最後のアクトを気持ち良く終わらせていただくことができました。この場を借りて青山ブックセンターの皆様にはあつく御礼申し上げます。と同時に拙著をバンバン売っていただきたいと思います。平積みで!面出しで!ついでに旧版の在庫も…(笑)


毎週のように行なっていたベルベッツのライヴ、年末年始はお休みいただいて、また来年2月よりユルユルと始動したいと思います。そしてその間に、ソロの方もじっくり音源をつくっていく予定。


そんなわけで、自称無宗教・心情仏教徒の当方ではありますが今宵ばかりは家族と共にケーキとチキンを囲みます。なに、仏教(日本仕様)は間口が広く奥行の深い宗教。クリスマスだろうとハヌカだろうと、祭り事をとがめだてるほど仏も了見狭くあるまいて。などとほざきつつシャンパン…いや般若湯の栓でも開けるとしましょう。今年お世話になった方々、昔なじみの友人たちや、外国や遠くで暮らす友人の顔を思い出しながら。(この日ばかりは善人ぶりたくなるのは、子どもの頃読んだ『クリスマス・キャロル』の刷り込みか…)


では皆様、ハッピー・ホリデイ!