営業再開

新年おめでとうございます。
南の旅から帰りました。
コンピュータのない生活は精神衛生上たいへんよろしい!


さてコンピュータのある生活に戻りまして、業務連絡。

土佐信道 監督作品『バカロボ 2007』


何やら目出たい感じの絵ヅラですね。
当方は音楽監督ということになっとります。


神保町 花月
(東京都千代田区神田神保町1-23 神保町シアタービル2F TEL 03-3219-0678)
1月5日-11日  11:45open 12:00start / 13:15open 13:30start
* 5日13時10分より監督舞台挨拶あり


渋谷 ヨシモト∞ホール
(東京都渋谷区宇田川町31−2 TEL 03-5459-3816)
1月5日 14:30 / 16:00 / 17:30 / 19:00 / 21:40
1月7日-11日 21:40


ルミネ the よしもと
(東京都新宿区新宿3−38−2 ルミネ新宿2 7F TEL 03-5339-1112)
1月5日-11日 21:30open 21:45start


以上どちらでも 前売:800円 当日:1000円
併映は後藤輝基監督作品『ニュース』だそうです。

良いお年を。

WONO2007-12-29



というわけで今年はなぜか年末になって色々と仕事が増えてしまい(いやありがたい事ですが)ぎりぎりまで落ち着かない日々が続きました。


電協ジャーナル(明和電機ファンクラブ会報)への原稿をようやく書き上げて送り(これもずいぶん遅れてしまいました。陳謝>編集担当Kさん)ようやく2007年の全仕事が終わった。終わった…よね?…何かまだやらなければならない事が残ってる気もするが…今日で官庁も仕事納めだったようだし、あとは来年送りとさせていただきます。


最後のBGMは、やはりこれで行きましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=mTxQqPZo5jE


皆様1年間お世話になりました。
来年もどうぞごひいきに。
では良いお年を!

ダンゴムシ

WONO2007-12-27



ハッ!と目が醒めて枕元のデジタル時計を見ると表示は【9:30】。


ちなみにフライトは10:30の予定である。


こういう時、人は一瞬、ひっくり返されたダンゴ虫のように固まるのだな。


硬直した脳がそろそろと動き出す。…えーと、この近くの、大阪駅前から、リムジンバスで、空港まで、確か……30分…ぐらいだった…よな。 …って事は、今すぐ動けば間に合わなくもない…か? 急げーッ!!!!!!と、ここから突然10倍速モードになり、靴下探しながら歯ブラシくわえつつ待てよのんびり歯なんか磨いてる場合じゃねぇぞ、えーとパソコンはケータイは財布はどこだどこだ詰め込め詰め込め文字通りバタバタしながら部屋を飛び出すまできっかり5分間。ホテルをチェックアウトして「ヘイ、タクスィー!」と郷ひろみばりの指笛で路上のタクシーをつかまえブッ飛ばせ伊丹空港まで!!!!!


といった次第で今日もなんとか間に合って機上の人となったわけだが。こんな事ばかりやってると、こんなもんでも間に合うじゃん〆切なんて飛行機なんて。とナメた思考回路が体にしみつき、いつか本当に乗り遅れるのではないかと、今からそれだけが心配な今日この頃である。






そしてこの話には、部屋にノートパソコンの電源ケーブルを忘れるというオチがつきました。


あ わ て る と ろ く な こ と が な い  3 点




画像は本文とは関係ありません

今度は音の


今日こそは間に合わないと思った…。


我が家から至近の高樹町入口を目指すも,谷町ジャンクションまで渋滞表示が真っ赤。機転を効かせた運転手さん六本木通りから赤羽橋方面に降りてこれを回避し、芝公園から高速に乗ったらこれが大正解。その後はスムーズだったので、家を出て25分後には羽田到着。チェックインぎりぎりである出発15分前に滑り込むことができた。しかし心臓に悪いな。


ロケーションは先週と同じく万博記念公園。しかし今日はIMIではなくデジタルサウンド講座のゲスト講師。ホスト講師(なんて名前はないが)はおなじみの江夏くん。この講座は音をつくりたい人に特化された、やや専門学校的なコースなので、軸がはっきりしていて非常にやりやすい。


本日は指定された40秒間の映像にそれぞれ自由にサウンドトラックをつける演習の合評会。皆さん制作にはSEQUELを使っているので、出音の良さに驚愕。


というより、「このコースに参加して3ヶ月でこれ作りました」と言って皆が持ってくる音がどれもちゃんとできあがってることに驚愕。「生まれてこのかた自分で作曲したのはこれが4曲目です」とか言って持ってくる音が、ぜんぜん普通に聴ける音楽になっちゃってるのだから!!! もう、あのね、当方が費やした長い長いトレーニングはいったい何だったのかと(笑)


もちろん、そのほとんどはバンドルされたループ素材を使っているに過ぎないのだろうけど。今日のテーマはサウンドトラックなので、音楽的にどれだけオリジナリティがあるかではなく、映像にどれだけハマっているかが評価のポイントなのです。


その意味では、それなりに良い音で、そこそこ画面に同期した音さえ流れれば、ありものループだろうと素材が何だろうと、サウンドトラックとしてなら成立してしまうのが面白いところ。先週講評した映像作品とは違って、こちらはあくまで「課題」だという事もあって、気楽に楽しめました。受講者にとっても、単に制作技術を競い合うというより、1つの映像に対してどれだけ幅広い音の可能性があるかを実体験するケース・スタディとして、参考になったのではないか。



で、当方も模範作品を提出するはずだったのだが昨夜までの多忙で全く作っていなかった。いやあ悪い悪いと明るく謝ってみたら江夏先生「え?まずいなー、ヲノさんも模範作品つくってくれるって先週アナウンスしちゃったから、みんなメチャ期待してますよ」…な、なんですと…。やむをえじ。開講までのわずかな時間しかないが、制作にトライしてみた。


映像を観て、尺やタイミングをメモするところから初めて、ミックスダウンして完成するまで、与えられたのはジャスト2時間。間に合うか!? いや間に合わなかったらプロの面目まるつぶれではないか。MIDIキーボードなしで数値入力のみ。スピーカなしでヘッドフォンミックスのみ。という何重ものシバり条件下で作る、こういうプレッシャー、しかし決して嫌いではありません。


結果は、受講生の皆さんはおわかりの通り、ま、なんとか形になったのではないかと。プロとしての差別化という意味で、あえて「音響的」ではなくハーモニーやメロディを使った「音楽的」な作風を演じてみました。ノートナンバーとコントロールチェンジ入力でアナログシンセっぽいメロを打ち込むのは、指と目がすっごく疲れましたが(苦笑)


というわけでスキルを使いまくり、パワー値が落ちたのでエナジーを補給。と称して、その後は朝まで江夏くんや受講生、IMIスタッフらと痛飲。テキーラ!!!

夜も昼も、クリスマス

WONO2007-12-25



1週間も遅れていた原稿を徹夜&昼までの鬼執筆で完成させて送信。ふーーー安堵安堵。こんなに遅れても間に合うなら次回はもっと遅めでも大丈夫か…?と楽する方向に知恵が回りそうになる自分がそこにいる(←編集者激怒か…)


これはキーボード・マガジン『作曲世界遺産』の原稿でした。次回の世界遺産コール・ポーター作曲『ナイト・アンド・デイ』。ポーターについては前にもちょっと書いたけど、今回はそういう「影の部分」には全く触れず、音楽学的な分析だけ。


以前連載していた『サウンド&レコーディング・マガジン』という雑誌では、譜面を読めない読者に配慮して、いかに譜面なしで作曲理論をわからせるか、というのが一つの大きな制約であり工夫のしどころだった。キーマガは一応、キーボードをプレイする人が読者層なので、譜面で説明できるのがありがたい。ただしあまりマニアックに理論にこだわり過ぎても文章が読みづらくて面白くなくなるから、実はその辺のバランスが難しい。 というわけで毎号、非常に苦労してます (←主に編集者に向けた言い訳…)


ともあれ、一仕事終えたのであわてて家の中に電飾を吊ったりクリスマスツリーやらスノーボールやら飾って気分出し、夜はホームパーティ。シャンパンとワイン飲んで爆睡!(あ。実はまだ他にも〆切あるのに気づいた…)

時間と乗り物


移動の疲労は移動時間ではなく距離に比例するという説があるが、実際にはやっぱり短い時間で移動する方が疲れないと思う。それにマイレージも貯まる。という理由で大阪への往復は空路を使う事が多い。


もっとも飛行機ではパソコンを開いていられる時間が短すぎるので、何らか作業が必要な場合は逆に新幹線を使って2時間半の乗車時間フルにタイピングし続ける場合もある。今日は幸いにも仕込みや準備の必要がないので、こういう時は飛行機だ。


しかし例によって出がけに限って息子がリンゴ食べたいとゴネ始めるので(こちらが出かけてしまうのを察知しているのだ)リンゴの皮をむいてたりしてると、そういった細かい時間の総和がいつのまにかのっぴきならない量になってしまう。これはやばいのではないかと思いつつタクシーと電車を乗り継いだが、なんとか出発時刻の20分前に空港に到着。冷汗かいた…。




さて本日は大阪IMIにて映像作品の中間合評会。IMIのチーフプロデューサー畑祥雄さん、映像プロデューサーの林勝彦さん、アート界の暴れん坊将軍こと椿昇さんと4人で、研究生の映像作品を講評。


自由作品ということでドキュメンタリーからアニメーションまで作風はまちまち。きわめて個性的な作品が並ぶが、残念ながら「やりたい事をやりきってる」「メーターが振り切れてる」作品は見当たらなかった。


たとえばアニメーション作品では、せっかく味のある絵柄なのに使われている画の枚数が少なくて見応えがない。映像サンプリング的な手法の作品では、アイディアは面白いのに尺が短すぎて瞬間芸レベルで終わってしまっている。と言った具合に、せっかくやりたい事が見えているのにもったいなと感じる作品がほとんどだった。


なぜだろう?と講評の合間に椿さんとも話したのだが、結局は時間の使い方なのだと思う。


寝食の時間も惜しんでそれに没頭するクレイジーな時間がないと、作品がなにか一線を超える事は難しいのではないか。今日ほとんどの作品から受けたのは、とりあえず「それっぽい映像」ができた段階で「まあこんなもんだろ」と仕事の手を休めてしまったような印象だった。


才能がどうのセンスがどうの言うよりも、とにかく制作に、あるいは制作のための思考に、どれだけ実時間を費やしたか。その違いは、クオリティの差となってはっきり現れる。


こういう話をすると、音楽の世界では「時間をかけて作曲したから良いものができるとは限らず、5分で作ったメロディの方が良かったりする事もある」なんて反論する人がいる。確かにそういう面があるのは事実だが、この話には2つのトリックがある事に注意しなければならない。


1つには、それがあくまでメロディの作曲の話にすぎないということ。それって、映像で言えばシナリオないしプロット作りにあたる。確かに、奇想天外なストーリーの骨子を5分で思いつく人はいるかもしれないが、それを映像化する作業(音楽で言えばアレンジからレコーディングやミキシングなど含めたトータルの制作プロセス)には一定の時間と労力が絶対に必要。


もう1つは、仮に話をメロディ作りにしぼったとしても「5分」の実時間の背後には膨大な時間の蓄積が必要だということ。ある日とつぜん空から最高のメロディが降ってくるなんて事はあり得ない(そういう事が可能なのは素人のビギナーズラックか、本物の天才だけだ。前者が2度目も同様の幸運を授かる確率は天文学的に低いし、後者にはそもそもこんな文章など関係ない)。長い時間かけてストックした膨大な記憶や経験や思考、そして悶々と悩み考え続ける「水面下」の時間があって初めて「ひらめき」の時間がやってくる。


そう考えると、映像にしろ音楽にしろ、コンピュータやテクノロジーを用いて「とりあえずそれらしいもの」が作れてしまう時代というのは、クリエイターにとって案外、不幸な時代かもしれない。


今どき、ビデオカメラのRECボタンを押せばとりあえず何か撮る事はできる。編集ソフトでそれを並べてカット&ペーストすれば「映像っぽいもの」はすぐに作れる。バンドルされたループ素材を音楽ソフトに並べてカット&ペーストすれば「音楽っぽいもの」はすぐに作れる。そこから斬新な何かが生まれる可能性は否定しない。


だが、時間軸に沿って音が発せれればそれが「音楽」なわけではないし、何かが写った1秒30枚の画像が連続して流れればそれが「映像」なわけではない。それは単に必要最低限の「形式」にすぎない。という点は強調しておきたい。


形式という「乗り物」に何を乗せるのか。どこに行くのか。大事なのはそこであって、それがはっきりしてれば「乗り物」など何でも良いとも言える。皿に描こうと壁に描こうと彫刻つくろうとピカソピカソ


いや、あるいは逆に、「乗り物」に徹底的にこだわり、それに何ができるか狂ったように試行錯誤する、という手もあるかもしれない。だがとにかく、漫然と乗り物に乗ってるだけでは何ひとつ起こらないという点は、常に意識しておく必要がある。




そんなこんなで、合評会が終わった頃にはもう飛行機がなく、最終の新幹線に駆け込んで帰京。上には「乗り物など何でも良い」なんて書いたけど、撤回したくなりました。なにしろ2時間半も椅子で居眠りしたら全身がバッキバキに疲れてしまったので… やっぱ速い方が良いっス!

湾岸と活火山

WONO2007-12-21



午後、天王洲アイルへ。なんとなく遠いイメージの湾岸エリアですが、実は渋谷からりんかい線で15分。意外に近いな。


今日は某大企業にてミーティング。ブレストぎみに脱線しつつ企画のあれこれを話す。カスタマー目線では知り得ない「えーっそうだったの!」といった裏話が色々きけて非常に楽しかった。もちろんここにはその内容は書けませんけど。


次の予定まで微妙に時間があいたので、近くのカフェでカプチーノを飲みながら妻と子へのクリスマスカードのメッセージを書くという凡庸ながら効果的な時間のつぶし方を試みる。


それから東東京に移動。年に1回乗るかどうかの総武線新小岩へ。街の雰囲気、歩く人々の顔や挙動、いずれも新鮮で、なにか近くて遠い外国にいるような錯覚にとらわれるエリアだ。


駅前でメンバー全員集合。タクシーに乗り合って江戸川区総合文化センターへ。2月に開催されるブラックベルベッツコンサートの現場打ち合わせ。これまたブレスト状態でそれぞれ好き勝手な妄想を炸裂させまくり。担当者の笑顔が「この人たち、どこまで本気…?」と固まっているように見えて仕方なかった(笑)


しかし新小岩という駅で降りたのは生まれて初めてだが、めっちゃ「イイ顔」した店…具体的にはモツ焼き、焼きトン、立ち飲み、赤ちょうちん、様々なスタイルの飲み屋があちこち並んでいる。呑み師にとって十二分のポテンシャルを秘めた火山のような街である事は、その面がまえからも明らかだ。


他のメンバーはそのまま飲みに出かけるようだが、当方は子どもに晩メシを食べさせなきゃならないので残念ながら渋谷に帰還。


写真は本文とは関係ありません